熊本地震から2年半が経過した今でも、地震が原因で心のケアが必要になった子どもの数は増えているといいます。
熊本県公立の小中学校、高校、特別支援学校を含めた2086人の生徒のうち、カウンセラーが必要だと判断された人数は新たに1330人だったという調査結果が出ています。
本震、長引く余震を含め、子供達に与える「恐怖感」「不安感」がどれほどの影響かを感じ取ることができます。
これは、決して子供だけではありませんよね。
2018年9月6日に発生した北海道胆振東部地震においても、この恐怖や不安が繰り返されることと思います。
では、地震後の心のケアをどのように行ったら良いのでしょうか?
関連記事:【大地震発生】余震の恐怖はいつまで続くのか?~余震のメカニズムや被害、注意点!!
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地震による子供のストレス
2017年の夏過ぎに、熊本県で行われたアンケート調査によると「心のケア」が必要な子どもは、
益城町:562人 → 656人
阿蘇:49人 → 79人
菊池:55人 → 132人
熊本市:542人 → 961人
いずれも増加しており、被害のひどい地域で多く増えていたそうです。
こうしたストレスは、震災直後だけの問題ではなく、これからも続いていく問題だと感じます。
心のケアが必要な子どもたちから聞こえてくる声、症状としては
・なかなか眠れないことがある
・怖くて落ち着かないことがある
・トイレに一人で行けなくなった
・留守番ができなくなった(一人になるのが怖い)
・泣くことが多くなった
・大きな「音」がすると怖い
というように、一人になるのが怖い、音が怖いという意見が多く聞かれます。
実際、自分でもこの内容を耳にしております。
子供は大人と違って、危機に対処する能力が十分に育っていないため、怖いこと、不安なこと、悲しいことをうまく伝えることができないのです。
これに気づかず、ストレスを溜めたまま時間が経過することで、PTSDにつながる恐れがあるのだと言います。
心的外傷後ストレス障害(しんてきがいしょうごストレスしょうがい)といって、命の安全が脅かされるような出来事(戦争、天災、事故、犯罪、虐待など)によって強い精神的衝撃を受けることが原因で、著しい苦痛や、生活機能の障害をもたらしているストレス障害のこと。
大きな揺れや建物の崩壊、地響き(音も含む)を目の当たりにすれば、恐怖を感じるのは当たり前。
子供だけではなく、大人にも強いストレス反応が現れます。
この反応ピークは地震発生の2週間程度と言われますが、長引く余震により、何度も何ども繰り返し思い出してしまうのです。
余震が収まって、少しずつ心の傷が癒えていくと思われますが、この時期に子供のストレスに気づき、ケアをしてあげなければPTSDの症状が現れてしまうそうです。
関連記事:【北海道地震】を受け防災品を見直す~水、トイレ、多機能ラジオ、ライトなどの必要性を【熊本地震】で実感
地震によるストレスを解消できる方法は?
余震が続く間は、大人も恐怖や不安でいっぱい。
そんななか、地震後の片付け、事務手続きなどを行わなければいけません。
正直、大人も心がいっぱいいっぱいのため、子供を見過ごす結果となります。
特に避難所生活においては、周囲への気遣いも必要になりますよね。
騒いではいけない
走ってはいけない
狭いスペースだけでの行動
と、子供のストレスを増やすことになってしまいますが、
常に「子どもはストレスを抱えている」と考えながら大人が行動するだけで、子供の心のケアになります。
*安心させる
できるだけ子供の近くで、スキンシップをはかりながら行動するよう心がけましょう。
子どもは、親子のコミュニケーションが何よりも安心できます。心が落ち着きます。
「ママ(パパ)がいるから大丈夫だよ」
「ここは安全だから心配しなくていいよ」
不安な表情をしていたら声かけをしてあげてください。
そして、子供の話をよく聞いてあげてください。
心配なこと、不安なことがあったら最後までじっくりと聞いて安心させてあげることがストレスを和らげます。
熊本地震時、子供は2歳弱と4歳でした。余震が続く中「あ!また揺れたねー!かくれろー!」と、わざと楽しい雰囲気で過ごしました。子供はトラウマになるといろいろ大変です。食品があまりなく、食事の代わりにお菓子を食べさせてたので「ご飯のときにお菓子だよー!特別だよぉ❤」と過ごしました
— まりまる【菅田将暉✨応援しとる!】 (@yurayura_1suki) 2018年9月5日
北海道地震6強から震度7になってる💦💦
体ももちろんだけどライフラインや食料品、日用品もろもろ心配です💦💦
熊本地震の時長男がトラウマで少しの揺れでも飛び起きて泣いてたから子供の精神的なもののケアも忘れずしてくれるといいけど····
— 松永みさ#春と牧の妄想が止まらない (@VcYh1gRC53GAzh6) 2018年9月6日
熊本地震から2年半ほど経ちますが、未だに地震の揺れてる映像を見ると吐きそうになります。子供達も同様です。当時、子供達は恐怖から過呼吸になりました。子供達は、笑顔で遊んでるかと思いますが、心には深い恐怖感があると思います。見守ってあげて下さいね。#北海道地震 #熊本地震
— 千ゑ (@chiechan86) 2018年9月6日
*いつもの生活(日常)に戻る
震災後は非日常があふれすぎています。
家がない、食べ物がない、電気がない、トイレやお風呂がないなど、子供が生まれて初めての体験で、非日常的なことばかりです。
できる範囲で、少しずつ日常を取り戻したいですね。
定時の食事、就寝、揺れが落ち着いたら自宅避難するなど、震災前の生活に少しずつ戻していきましょう。
日常を取り戻すことで、心のモヤモヤも取り除いていくことができます。
小さな子供さんには遊ぶスペースが必要です。
避難所生活ではどうしても、そのスペース確保が難しいため、意識的に外に連れて行ったり、気遣いを減らせるよう車やテントでの避難に切り替えるのも一つの方法だと思います。
子供が子供らしく遊べる場所が必要ですね。
*被災地の映像を見せない
電気が復旧し、テレビを観ると、震災の恐ろしい映像が繰り返し、繰り返し、目の前で映し出されます。
大人が感じない恐怖を映像から感じることもあります。
また、思い出してフラッシュバックするようなこともあるでしょう。
子どもは感受性が豊かなので、その画面に入り込んでしまうこともあります。
できれば、震災当日を思い出すような映像は観せたくないですね。
我が家では、災害後に避難所生活はしませんでした。
子どもたちが窮屈な思いをすること、ペットを飼っていたことが理由です。
震災後一週間は、日中は自宅庭、夜は車中泊で過ごしたのです。
もちろん、余震が来たらすぐに敷地内から出られる準備をしていました。
そうすることで、子どもやペットは自由に遊ぶことができるし、声を気にする必要もなく、ストレスを感じることも少なかったようです。
気候が良かったのでこの生活ができたということもありますが・・。
小さな子どもさんがいらっしゃる家庭で、そのような生活が可能であれば、そのように過ごしてみるのも良いかも知れません。
北海道まで。。
余震に注意しながら子供のケアを!
だだっ広い場所に車で待機が安全です!#北海道地震#熊本地震— sameshima (@pacifica_gb) 2018年9月5日
震災直後の子供に見られた症状
- 怖い夢を見る
- 眠れない
- 食欲がない
- 特に何もないが元気がない
- イライラしたり、興奮したり怒りっぽい
- 好きなことをしなくなる
- 災害の事ばかり気にしている
- 頭が痛い、おなかが痛いなどの体の不調が現れる
- 保育園や幼稚園、学校に行きたがらない
- ママやパパから離れたがらず、甘えん坊になる
大地震による被災後ですから、このような症状が現れても不思議ではありません。
身近な安心できる大人にこうすることで、自分自身の回復をはかっているのです。
↑を繰り返しますが、少しでも安心できる日常を作ってあげてください。
しかし、これらの症状が悪化していく場合、健康を損ねることが考えられるため、専門医を受診されるのが良いです!!
まずは、専門家に相談してみるのもおすすめですよ!!
震災後の子どもの心のケアに関するご相談を臨床心理士が受けてくださいます。
電話相談窓口:03-3868-3626
相談日:火、水、金、土、日(月、木を除く毎日)
相談時間:午前10時~12時、午後1時~4時
被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。
1日も早い復旧と、心の回復を重ねてお祈り申し上げます。
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地震後の子供たちが気になる~不安な心をどうケアしたらいいの?を最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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