2018年6月8日(金)
山﨑賢人(やまざきけんと)さん主演映画【羊と鋼の森】が公開されましたね。
【羊と鋼の森】は日本の作家・宮下奈都(みやしたなつ)さんの作品で、2013年に「別册文藝春秋」で連載されていたものです。
2015年には単行本として出版されましたが、紀伊國屋書店による「キノベス!2016」第1位に選ばれた作品でもあります。
数々の賞に選ばれた【羊と鋼の森】とは、どのようなストーリーなのでしょうか?
キャストも含めてご紹介したいと思います。
(ネタバレが入りますので、知りたくない方はスルーしてくださいね。)
目次 Contents
【羊と鋼の森】あらすじ(ネタバレ)
北海道で生まれ、な~んの目的もなく高校に通う主人公・外村直樹(とむらなおき)。
ある日、高校のピアノを調律に来た調律師・板鳥宗一郎(いたどりそういちろう)のピアノの音に深く感銘を受けました。
それがきっかけとなり、北海道を出て調律専門学校に2年間通い、調律の技術を学部ことになります。
外村は、卒業すると再び北海道に戻り、調律師(ちょうりつし)としての道を歩み始めました。
就職先の先輩調律師・柳(やなぎ)の補佐として仕事をする外村。
調律先で、高校生の双子姉妹「佐倉和音(さくら かずね)・佐倉由仁(さくら ゆに)」と出会います。
柳が調律したピアノを二人が奏でる・・・。
柳は由仁の弾んだ華やかな音を好みますが、外村は和音の音に強く惹かれるのでした。
学校や養成所での勉強に加え、経験を必要とする調律の仕事は、外村にとってさまよえる「森」
思うような「音」を作り出すことができません。
そんな時、調律を始めるきっかけとなった調律師・板鳥から、愛用しているチューニングハンマーを譲り受けるのです。
板鳥が目指す音楽、音を知り、外村にもだんだんと変化が生まれていきます。
しかし、入社3年が経ち、外村一人で調律をするようになっても、自信無さげ。
担当を変えられることも少なくありませんでした。
そんな中、双子姉妹・佐倉由仁(妹)が突然ピアノを弾けなくなったというのです。
なぜか、ピアノを弾くときだけ指が動かなくなるという・・・。どうしたことか?!
さらに、ピアノを辞めざるを得ない妹に心を痛めた和音(姉)までもが、ピアノに触れなくなってしまったのです。
この後、外村と双子の姉妹・佐倉和音と佐倉由仁はどうなっていくのでしょうか?
続きは劇場、あるいは単行本でお読みくださいね!!
【羊と鋼の森】出演キャスト
主な出演者
外村直樹:山﨑賢人(やまざきけんと)
板鳥宗一郎:三浦友和(みうらともかず)
柳伸二:鈴木亮平(すずきりょうへい)
佐倉和音:上白石萌音(かみしらいしもね)
佐倉由仁:上白石萌歌(かみしらいしもか)
堀内敬子/仲里依紗/城田優/森永悠希/佐野勇斗/光石研/吉行和子 他。
エンディングテーマ
【羊と鋼の森】での見どころ、聴きどころはもう一つあります。
ジブリ作品を中心とした作品で有名な作曲家の久石譲(ひさいしじょう)さんが作曲と編曲
ピアノ演奏をヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで日本人初の優勝を果たした辻井伸行(つじいのぶゆき)さんがエンディング主題歌「The Dream of the Lamb」を担当されていることです。
【羊と鋼の森】という作品は、ほんの中から「音楽」が聴こえてくると称賛されました。
その世界観を実力、実績のある二人が表現力豊かに演奏されています。
2018年6月8日より東宝映画にて絶賛上映中!!
【羊と鋼の森】公式サイト
ピアノ調律師という職業
羊と鋼の森最高によかった。
音がいい。なんといっても音が。— 山田孝之 (@yamadatakauki_) 2018年6月9日
公開初日に観た映画は初めてでした。原作の素晴らしさに、映像の芸術…。音楽を続けてこられて良かった、音楽が好きで良かったと心から思いました。観終わって暫く経つのにまだぼーっとしてます。何も考えられない。 pic.twitter.com/UAbiVRz8Ue
— 加瀬孝宏9/22-24はオーボエキャンプ! (@KaseTakahiro) 2018年6月8日
レビューの評価も上々の【羊と鋼の森】ですが、この作品を観て調律師(ちょうりつし)という職業に興味を持たれた方もいるのではないでしょうか?
皆さんはピアノの中をご覧になったことがありますか?
こんな感じで200本以上の長さや太さの異なる弦が張られています。
弦を留めるチューニングピンを一つ一つ回し、音の高低を調整していくのです。
もちろん、手作業。
気の遠くなるような作業となります。
基本的に一人で黙々と作業を行いますが、その仕事は「職人技」ですね。
自分の耳とセンス、経験をもとに、ピアニスト(ピアノを弾く人)好みの音を作り上げていきます。
ピアノ調律師になるには?
音楽大学・専門学校へ進学し、技術を学ぶ必要があります。
国家試験などの資格制度はないので、基本的には学校を卒業すれば調律の仕事ができるわけですが、上述したように「調律」とは職人技です。
自分の耳、センスを磨き、自分の手元を頼りながら「音作り」をすることになります。
簡単なことではありません。
【羊と鋼の森】の外村が「森」をさまようことも、不思議なことではないんです。
調律師になるためには「ピアノの素晴らしい音色を作りたい!!」という強い強い意志が必要になるでしょう。(絶対音感はなくても大丈夫ですよ。)
ピアノ調律師養成校
〒169-0075 東京都新宿区高田馬場3-3-19
問い合わせ先:0120-37-6986
〒150-0032 東京都渋谷区鶯谷町2-7
問い合わせ先:0120-480-952
〒466-0027 名古屋市昭和区阿由知通3-13-6
問い合わせ先:0120-856-854
▷京都ピアノ技術専門学校
〒612-0822 京都市伏見区深草鞍ヶ谷45-5
問い合わせ先:075-644-2005
所在地:〒436-0038 静岡県掛川市領家1480
問い合わせ先:0537-24-7704
所在地:〒430-0925 静岡県浜松市中区寺島町200番地
問い合わせ先:053-457-1327
*ピアノを調律するにあたり、身長制限をされている場合があります。(150cm~155cm)
ピアノ調律師の収入について
ピアニスト(訪問先のピアノ所有者)に満足してもらえる「音」を作り上げることが、ピアノ調律師の仕事であり、喜びであり、誇りでもあります。
しかし、膨大な作業量からもわかるように、一日に何台もの作業をこなすことは難しいです。
一般的な調律代は、10.000円~100.000円(ホールなどのピアノ)ほど。
需要的なことを考えても、そう多くの収入は見込めないと考えられます。
年収にして200~300万円といったところでしょうか?
大変緻密で、神経を使う繊細な仕事ですが、バリバリ稼げる仕事ではないのでは?と思います。
ピアノが好き
ピアノの音が好き
多様な音に変化する過程をたまらないと感じる
ピアニストを心から応援したい
といった強い情熱を必要とする職業ではないかと感じます。
収入は、自分が注いだ情熱の量に比例するように思いますが「バリバリ稼ぎたい」「お金が欲しい」という方にはおすすめできない仕事です。
音楽を愛する一人として、【羊と鋼の森】で山﨑賢人さん演じる外村直樹とともに、未来の素晴らしい調律師が誕生することを願います。
【羊と鋼の森】山﨑賢人さんが演じるピアノ調律師ってどんな職業?(映画ネタバレあり)を最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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